吹奏楽部にもデメリットはある。入部前に知っておいてもらいたい2つのこと

吹部ってどうなの?

全国の吹奏楽部員を応援するこのブログ「吹ブロ!」を書いている、夢緒と申します。

少しでも多くの方に、吹奏楽を知って欲しい

すでに継続中の方には、より楽しく吹奏楽を続けてもらいたい

という思いで、このブログを書いています。

入部前に知っておきたい、吹奏楽部のデメリット

私を救ってくれた吹奏楽。でも、2つのデメリットあり。

私は、吹奏楽に出会えたことで人生が変わったと思っています。

得意なことが見つからず、ただ漫然と日々を過ごしていた中で、吹奏楽に出会ってから毎日を生き生きと過ごすことができました。

ですので、吹奏楽部をオススメしたい気持ちは山々なのですが…

実は吹奏楽は、学校卒業と同時に辞めてしまう人が意外にも多いのです。

もちろん、私のように続ける人もいますが、続ける人、辞める人でハッキリ分かれている印象です。

なぜ、魅力あふれる、一生続けられる吹奏楽を、あっさり辞めてしまうのか。

どんな理由で辞める決断をするのか、また、吹奏楽部のデメリットとは何かを、長年吹奏楽を続けてきた経験をもとに、私なりに考えてみました。

この記事では大きく分けて2点、吹奏楽部のデメリットを紹介したいと思います。

入部前に、今回紹介する内容を知っておいていたけたら

「こんなの聞いてない!」

となる可能性を、少しでも減らすことができると思います。

(もちろん、吹奏楽にはメリットもたくさんありますよ!メリットを知りたい方はこちら♪)

1,【コンクール出場校】練習時間が長い。練習日も多い。

吹奏楽部最大のデメリット。

それは、他の部活と比べて「練習時間が長い」という点です。

なぜそうなるのでしょうか?理由は、

1年を通して忙しく、土日や長期休暇は終日練習が可能だからです。

この点について、詳しく紹介します。

【重要】

ここで紹介するデメリットは特に、「吹奏楽コンクール」に出場する学校に当てはまるものです。

すべての学校の吹奏楽部が出場するわけではありませんので、自分の学校の吹奏楽部の年間スケジュールなどを見ておくと良いでしょう♪

①次々とやってくるイベントに向けて、練習せざるを得ない

運動部は、夏に大きな大会があり、それを終えるとシーズンオフ期間となる学校が多いと思います。

しかし、吹奏楽は1年を通して目標とする大会・イベントがいくつもあり、実はシーズンオフ期間がありません。

以下に、吹奏楽部の年間スケジュールの一例をご紹介します。

これをご覧いただければ、シーズンオフ期間がないことがお分かりいただけると思います。

※あくまで一例です。コンクールに出場するパターンで紹介しています

:入学式や新入生の歓迎会での演奏、コンクールの練習開始

:吹奏楽コンクールに向けて練習。7月~9月に地区・県・支部大会を開催。

  ※高校野球の応援で演奏する学校は、同時進行でそちらも練習。

:吹奏楽コンクールの本大会(全国大会)開催。その後すぐ校内の文化祭・学園祭等での発表。

アンサンブルコンテストに向けて練習。年末~3月に地区・県・支部・本大会(全国大会)開催。

☆「吹奏楽コンクール」「アンサンブルコンテスト」については、別の記事で詳しく紹介します♪

この通り、1年を通して、イベントが盛りだくさんなのです。

実際は、ここに紹介しきれないような学校ごとにあるイベント等での演奏もプラスされます。

でも、忙しいからといって、本番に完成度の低い演奏を披露することはできません。

結果の出るコンクールはもちろん、校内のイベントでの演奏などもすべて、必ずその演奏を聴いてくれる方がいます。

それを思うと、練習がきつくても「手を抜いてもいいや」とは思えないんです。

常に次の本番に向けて、聴き手の心を動かす演奏とは何かを探求し、練習を続けます。

②コンクール前は心身ともに疲労のピークに

全国の吹奏楽部が競い合う「吹奏楽コンクール」が毎年、夏に開催されます。

その目前となる夏休みは、練習の最後のチャンス。

授業がないため、平日・土日関係なく、朝から夕方まで毎日弁当持参で練習をしている吹奏楽部が多いのです。

【注意】

学校の先生方の働き方改革が進み、2023年現在、連日の長時間練習というのは行っていない(以前より練習時間を減らしている)吹奏楽部も増えているようです。

すべての学校がこのような練習スケジュールとは限りませんので、その点はご了承下さい。

同じ練習量を運動部がやってしまうと、極度の疲労やケガ、熱中症など、体調面で支障をきたす可能性が出てきますが、吹奏楽部では、これが成立してしまう

楽器というものは、体全体を使って演奏しますので決して楽なものはないのですが、ケガや事故が起きる可能性が極めて低いため、長時間練習が可能と判断されやすいんですよね。

連日の長時間練習による疲労は溜まっていきますが、コンクール出場校の中でも中堅~強豪校の場合は特に、1日でも練習を休むと、その間に自分の役割が後輩に移っていたり、後れをとった感覚になったりする場合も。

ですので、きつくても必死で毎日の練習についていきます。

朝からの練習で疲れ果てて家に帰ってから、夏休みの課題などに取り組める部員は、何人いるのでしょう…。

ちなみに私の学校では、帰宅後に課題なんてできない!と感じた部員の多くが、昼休みに弁当をさっさと食べて、午後の練習開始までの時間に宿題をすすめていました。

私も、その一人でした(^^;)

こんなふうに、1日の大半が吹奏楽部の練習に費やされていきます。

そんな環境下であっても、本人が、「吹奏楽が楽しい」「合奏がわくわくする」という気持ちを保てている場合、そこまで苦にならないかもしれません(ちなみに私は、このタイプでした)。

でも、すべての部員が必ずしもそうではないと思います。

楽しさを見いだせない状態での、当たり前の長時間練習は、辛いものになってしまうでしょう。

だからといって、技術が落ちる心配があったり、周りからの目もあったりして、簡単に「今日は休む」と言いづらい世界です。

だからこそ、「卒業したらもう、吹奏楽なんて辞めて自由になるんだ!」と思ってしまうのではないかと思います。

2,【高校生以上】専属マネージャーがおらず、部の運営が大変

高校生以上になると、運動部には多くの場合、専属マネージャーがいますよね。

スポーツを行う選手がいて、その選手がスポーツに専念できるように支えるマネージャー。

吹奏楽部を知らない方からすれば、

「なぜ吹奏楽部にマネージャーが必要なの?」

と思いますよね。

このブログの中でたびたび、

吹奏楽部は、楽器の練習だけをしているわけではない

ということをお伝えしていますが、

じゃあ、楽器練習以外には何をしているのかというと、こんなことをしています。

①個人・パートごとや、楽団全体の練習メニューを考える

②演奏会やコンクールで当日の流れを確認し、無事開催できるよう役割分担し、運営する

この2つのうち、

②演奏会やコンクールで当日の流れを確認し、無事開催できるよう役割分担をする

について。

具体的に何をするのかというと、

演奏会やコンクールでトラブルなく、最高の演奏ができるようにするために、

楽器以外の担当係を受けもち、部そのものを運営していくことです。

さらに詳しく説明すると、

・合宿練習などを行う場合の練習場所手配、しおり(日程表)の作成

・当日会場へ楽器を運び出すための運搬計画の立案、トラック手配

・演奏会会場の選定・予約手配、演奏会チケットやチラシの手配

・当日の食事の手配(会場で食べる弁当など)

・リハーサル計画を立案の上、会場(音楽ホール等)のスタッフさんとの打ち合わせ

などなど。

まだまだ書き切れないほど、当日までの「やることリスト」があります。

これらをやってくれる専属マネージャーがいれば、楽器練習に専念できますので理想的ですが、多くの吹奏楽部ではマネージャーは不在です。

つまり、部員たちで手分けして、演奏活動と両立して行わなければいけません。

これがもう…

すごーーく大変です(T_T)

中学校までは、も、顧問の先生たちが主導でやってくれます。

高校生以上で初めて、これを経験する部員が出てきます。

(高校によっては、顧問の先生がやってくれるところもあるでしょう。)

そして大学生や社会人の吹奏楽部では、絶対に楽器練習との両立を余儀なくされます。

つまり吹奏楽部は、楽器演奏そのものに専念できるのは中学生までなのです

私は、これを知らなかったので、大学生で吹奏楽を再開したとき、とてもショックを受けました…

吹奏楽部はそもそも、音楽活動のための部活ですので、楽器の練習は絶対に手を抜きたくない…

でも、本番の日をトラブルなく運営することも重要…

この日のために必死に練習してきたのに、「演奏会の会場がとれていなかった!!」なんてことになったら、目も当てられないですからね。

しかし、まだまだ未熟な学生の場合は特に、どちらも完璧に両立させるのは大変です。

私は大学生の時に、この「練習と運営の両立」を実際に初めて経験しましたが、なかなか大変な経験でした。

楽器の方は長年の経験で「まあ、こんな感じで練習していけば大丈夫だろう」という感覚が分かっても、運営の方はまったくの初心者同然。

慣れるまでは

「練習より、運営が大変すぎるんですけど…!!!」

「楽器だけやりたい…!!!」

「マネージャー雇ってくれ…!!!」

と、何度思ったことか分かりません。

先輩から運営の具体的な進め方を教えてもらった後も、進み具合を逐一部員で共有する必要がありました。

ですので、演奏面のミーティングの他に、運営のためのミーティングも行いました。

練習、各ミーティング、運営関係の資料作り、大学の課題…

本番が近づくにつれて、時間がいくらあっても足りない感覚になりましたね。

特に本番前の1~2ヶ月は、係を分担するなどして工夫したとしても、どうしても部活一色の生活になってしまいがちです。

吹奏楽部ではない大学の友人たちはアルバイトに精を出していましたが、私はほとんどできませんでした。

(大学では吹奏楽に明け暮れてやる!!と決めていたので、後悔は一切ありませんけどね♪)

ここで、私の知り合いの話をします。

その方は、もともと中学から吹奏楽を続けており、大学でも吹奏楽部に入りました。

パート内でも1・2のレベルで演奏が上手で、ある曲でソロパートを任され、責任感から毎日長時間の個人練習。

運営では合宿の運営担当を任され、旅行会社との打ち合わせ、合宿のしおり作成、ミーティング参加。

合宿当日は朝から晩まで走り回り、トラブルが起きていないか常に確認・調整。

と、いくつものタスクをかかえ、時間がないからと、少しずつ大学の授業をサボって時間を作るようになってしまい、

最終的には単位がとれなくなり、

なんと、部活がきっかけで留年してしまったのです…。

もちろんこれは極端な例です。

ここまでになる手前で、部員どうしで協力し大変な役割が偏らないよう努めるべきでした。

例えば、家から学校が遠い人は、学校での印刷・コピーなどの作業が多い係は免除するなど、生活に支障が出ないように配慮してくれる部も多いので、必要以上に心配する必要はありませんよ。

それに、今回はデメリットとしての紹介になってしまいましたが、

運営をやっていくと、外部との打ち合わせや資料作りなど、社会人になって役立つことを実践できるというふうに捉えることもできます。

ですので、「見方によってはメリットになる」と考えている部員もいましたよ。

高校生以上は部の運営にも携わっていく関係で、練習以外にも時間をとられる可能性があることを、

ぜひ知っておいてくださいね。

まとめ

吹奏楽部のデメリット2選。

いかがでしたか?

どちらも、「拘束時間が長い」という部分でデメリットになりやすくなってしまっていると思います。

一生に一度の学生生活。

限られた時間の中で、アルバイト、留学、趣味など、部活以外のことにも時間を使いたいという方も、多くいると思います。

入部前に今回紹介したデメリットも含めてよく検討し、

後悔のないように選択してもらえたらと思います。

この記事が、部活動を検討するための材料として役立てば、嬉しく思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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