【吹奏楽部】初心者にオススメの楽器とは?楽器選びのポイントも紹介【楽器選びに迷っている方へ】

吹部ってどうなの?

全国の吹奏楽部員を応援するこのブログ「吹ブロ!」を書いている、夢緒と申します。

少しでも多くの方に、吹奏楽を知って欲しい

すでに継続中の方には、より楽しく吹奏楽を続けてもらいたい

という思いで、このブログを書いています。

入部後、どの楽器を選ぶべき…?そんなあなたに、楽器選びのヒントや、初心者にオススメの楽器を紹介します。

吹奏楽部では、入部して1~2ヶ月の間に、自分の担当楽器を決めることになります。

一般的な吹奏楽部では、楽器の種類が9~10種類ほどあり、入部してすぐの部員たちが

「私は、どれを選ぶべきなんだろう!?」

と迷ってしまうのも、無理はありません。

ですが、もちろん

「私はこの楽器をやりたくて、吹奏楽部に入ると決めたんだ!」

と、事前に希望の楽器を決めている状態で入部してくる部員もいるでしょう。

でも、そんな部員でさえも、いざ先輩たちが楽器を演奏している姿を見て

「うーん、決めてた楽器があったけど、あの楽器もいいかもしれない…」

と、気持ちが揺らぐことも多いものです。

吹奏楽部で登場する楽器は、本当に、どの楽器も魅力的ですからね^^

そこで、この記事では、

吹奏楽部に入部したけれど、楽器を選ぶときの基準が分からない

まったくの初心者にオススメの楽器があれば知りたい

様々な楽器の中で、音が出しやすい楽器ってあるの?

といった、吹奏楽・楽器初心者さんが直面しやすい、楽器選びに関するお悩みを解決できる内容を書いています。

あなたの担当楽器が決まってからは、基本的にはずっと自分の「お供」となります。

ぜひこの記事で「ご自身の楽器選びの基準」を明確にしていただき、あなたの後悔のない楽器選びのお手伝いができれば、大変嬉しく思います。

【選ぶ基準①】好きな見た目から選ぶ

落ち着いたイメージの木管?キラキラの金管?それとも多種な打楽器?

多くの吹奏楽部員が楽器を選ぶ時の基準は、「見た目が好みかどうか」です。

細かな楽器の知識がない状態で吹奏楽部に入部するみなさんにとって、見た目の印象はとても大切な要素ですよね。

吹奏楽部で登場する楽器は大きく分けて木管楽器、金管楽器、打楽器の3種類に分けられますが、それぞれの見た目から、持たれる印象が異なります。

それぞれの具体的なイメージを、下記にまとめました。

あなたが「こんなふうに楽器を吹きたいな」とイメージしたときに近いものを、ぜひ探してみてくださいね^^

【木管楽器が持たれやすい印象】

該当する楽器:フルート、クラリネット、オーボエ、サックスなど

・楽器自体が金管楽器と比べて小さめ・軽めなものが多いため、美しく、やわらかな音色で演奏するイメージを持たれやすい。

・楽器本体に「キイ」(指で押さえるところ)がたくさんついていて、指使いが難しそう(=難しそうな指使いを使いこなして速いテンポで吹いている姿が、かっこいい!)。

・色味がブラック系で、形状もシンプルなものが多いためか、落ち着いた印象を受ける。

【金管楽器が持たれやすい印象】

該当する楽器:トランペット、トロンボーン、ホルン、ユーフォニアム、チューバなど

・シンプルに、本体がゴールド系・シルバー系でキラキラしていてかっこいい。

・トロンボーン・ホルンなど見た目も特徴的な形のものが多く、目立つ

・パーンと飛んでくる音色を聞くと、強そうな印象。

【打楽器が持たれやすい印象】

該当する楽器:ティンパニ、スネアドラム(小太鼓)、バスドラム(大太鼓)、木琴(シロフォン)、トライアングル、タンバリンなど

・合奏を見学すると、打楽器パートだけが忙しそうに動いていて、目立つ(つい、目で追ってしまう)。

・管楽器は一人で一種類の楽器を吹くのに対して、打楽器は唯一、数種類の楽器を一人で担当していて魅力的。

・バスドラムやティンパニなど、大きな太鼓を体全体を使って演奏する姿がかっこいい。

吹奏楽部と一言で言っても、楽器の種類がたくさんありすぎて決まらない!

という方は、まずは上記のイメージを比べてみていただき、

「木管・金管・打楽器の中から絞る」

というところからスタートしてみてはいかがでしょうか^^

【選ぶ基準②】初心者向けの楽器から選ぶ

「初心者向けの楽器」とは、「音が出しやすい楽器」とも言えます

まったくの初心者で吹奏楽部に入った方の中には、

「初心者向けの楽器があるのなら、どれが該当するのか知っておきたい」

「いきなり難易度の高い楽器を任されたら嫌だな…」

と思う方もいるかもしれません。

実は、吹奏楽で登場する楽器の中でも、初心者が音が出しやすいとされる楽器と、音を出すのが難しいとされる楽器が、それぞれあります。

そこで、この記事では

「音が出しやすいと分類される楽器=初心者向けの楽器」

と定義して、3つの楽器を紹介します。

初心者向け楽器①ユーフォニアム

マウスピースの大きさ的に、唇にフィットしやすく唇への負担も比較的少ないため音が出やすいと言われています。

また、「ピストン」という、指で押さえる部分を変えるだけで音を変えられるので、演奏自体もしやすいと言われます。

実は、ユーフォニアムとトロンボーンは、マウスピースのサイズが同じです。

マウスピースが同じでも、ユーフォニアム:ピストン奏法、トロンボーン:スライド奏法という点で、演奏のしやすさではユーフォニアムに軍配が上がります。

(トロンボーンは長いスライドを使う特徴上、体格が大きめの方・腕が長めの方が演奏しやすいといわれます)

初心者向け楽器②サックス

他の楽器と比べると歴史が浅く、演奏しやすく作られているといわれています。

また、指使いがリコーダーと同じという点も、初心者の方にとって安心できる点といえるのではないでしょうか。

サックスの中でも、ソプラノサックス、アルトサックスは楽器本体のサイズ的に、小学生くらいの体格でも対応できるサイズ感ですが、テナーサックス、バリトンサックスになると本体が大きくなりますので、体格によっては演奏しづらく感じる方がいるかもしれません。

初心者向け楽器③トランペット

「音を出す」という点で見た時、トランペットは比較的簡単で初心者向けだと言われています。

ピストンを押すと音を変えることができる点は、①で紹介したユーフォニアムと同じです。

ユーフォニアムと比較するとマウスピースのサイズが小さく、高音を担当する楽器であることから、唇の絶妙なコントロールが必要とされる場面が出てきます。ですので、音を出すまでは比較的簡単といわれますが、音を出せるようになった後も継続的に技術を磨いていく必要があります。

根気よく練習を続ける必要はありますが、高音がきれいに出せるようになれば、その部の中で花形になれちゃいます!

ここで紹介しなかった楽器が、極端に難しいということはありませんよ。

小学4年生で吹奏楽部に入った筆者の経験上、どの楽器も、

「練習しても音が出せず、辛くてやめていく」

というような子は、一人もいませんでした。

どんな体格の子も、どんな性格の子も、音が出るまでの日数は多少違いがあるによせ、5年生になる頃にはどの子も、簡単な曲が合奏できる程度にまでは、上達していましたよ。

あくまで、「音が出しやすい」という視点で比較した場合のご紹介ですので、少しでも参考になれば幸いです。

【選ぶ基準③】その楽器の役割で決める

主旋律(メロディ)を吹きたいあなたへ

歌であれば「ボーカル」にあたるような、メインメロディを演奏したいあなたにオススメなのはこちらの楽器です。

・フルート

・クラリネット

・トランペット

吹奏楽は、クラシック曲だけではなくポップス、ジャズなど、ジャンルを問わず演奏できるのが特徴です。

ですので、メロディと言っても、明るくポップなメロディもあれば、しっとりと歌うようなメロディ、哀愁漂うメロディなどなど、曲によって様々なパターンがあります。

様々なジャンルの曲に挑戦していく中で、

「この曲は、メロディをこんなふうに吹くと良いかな」

というのが分かるようになってくるので、表現力豊かに演奏できるようになりますよ♩

縁の下の力持ちになりたいあなたへ

重厚感のある演奏でバンドを支え、

「目立つわけではないけど、あの人がいないと困る!」

そんな存在になりたいあなたは、こんな楽器がオススメです。

ユーフォニアム

チューバ

打楽器(主にティンパニ、バスドラム)

筆者が所属していた吹奏楽部で、チューバ担当が全員学校を休んでしまった日に、合奏をしましたが…

その日の合奏は、全然楽しくなかったのです。

もう、とにかく音が薄っぺらい。

支えがないと、いくら綺麗なメロディを奏でても魅力的に聞こえないのです。

普段、合奏でチューバ担当がいてくれたことのありがたみを、思い知りました。

吹奏楽部ではどの楽器も欠かせない存在ですが、ここで紹介した楽器は、いるだけで「合奏の重厚感」や「立体感」を演出してくれる存在なのです。

「目立たないけど、いなくなっては困る存在」の一人に、あなたも加わってみたいと思いませんか?

(長年クラリネットを担当してきた筆者は、この「縁の下の力持ちグループ」に、とても憧れております。

だって、クラリネットが一生懸命メロディを吹いても、このグループの音がなければ、全然魅力的に聞こえないのですから…)

主旋律から伴奏まで、オールマイティに活躍したいあなたへ

裏方もやりながら、メロディもあり、時々ソロパートもある、「おいしいとこ取り」をしたいあなたにオススメの楽器は、これらの楽器です。

サックス

トロンボーン

ユーフォニアム

この中でも特にユーフォニアムは、「おいしいとこ取り」ができちゃう場面が多い楽器です。

前で紹介した「縁の下の力持ちグループ」にも含まれていますし、メロディやソロも多いです。

サックスやトロンボーンは、メロディ・伴奏がバランスよく担当できるだけでなく、楽器そのものがかっこいい形状で、演奏している姿もかっこよく映ります。

【おまけ】「とにかく目立ちたい!」というあなたへ

なんでもいいから、目立ちたい!地味なのは嫌!かっこよく思われたい!というあなたにオススメの楽器は、こちら。

トランペット

トロンボーン

サックス

これらの楽器はすべて、ゴールドのキラキラした見た目や、かっこいい形状をしています。

これらの楽器を吹いているだけで(変な話、演奏自体は特別うまくなくても)、かっこいい~!!と思ってもらえることでしょう。

また、ソロパートの多い楽器でもありますので、楽器の技術を磨いていけばいくほど、周りからはますますかっこよく映ることでしょう。

【選ぶ基準④】最終的には「自分で」決めよう。周りの意見は気にしない♩

友達と「同じ楽器をやろうよ♩」は、オススメしない理由

ここまでで楽器を選ぶ時のヒントをご紹介してきましたが、最終的な決定は、「自分自身」で決めるべきだと筆者は考えています。

仲の良い友人と一緒に吹奏楽部に見学に行き、一緒に入部したことになり、

「楽器も同じものにしようよ」

と考えたくなると思いますが、筆者は、あまりこの決め方をオススメしません。

その理由は、

同じ楽器(同じパート)の人は、長い目で見ると、強力なライバルとなる可能性が高いからです。

さらに言うと、同じパートで同学年の場合、「パート譜争い」や「ソロパート争い」でガッツリ戦うことになる可能性が出てきます

もちろん、「切磋琢磨できる」という見方もできるので一概にこの関係性が悪いものとは言えません。

あくまで筆者の場合ですが、

「ソロパートをやってみたいな」

という気持ちがあったとしても、友人も同じように考えていた場合、性格上、相手に譲ってしまうことが多く…。

結果、後から後悔したことが多々ありました(自分の意見をきちんと言える性格の人なら、こんな後悔はないのでしょうが…)。

また、筆者の周りでは

「親友のAさんと同じ楽器を選び、はじめは話し相手もいて楽しいと思ったけど、Aさんの方が上達が早くて、自分は…と落ち込んでしまう。

仲が良いというだけで同じものを選んでしまったけど、別の選択肢もあったのかも…と思ってしまう」

と話していた人もいました。

周りの意見に流され、自分の判断基準をまったく持たずに決めてしまうと、その後何かあった時に後悔する時が来てしまうことも…。

どんな理由でもいいので、自分なりの判断基準を持って、楽器を決めることをオススメします。

選ぶ基準は人それぞれ。こんな選び方もあり!?な実例を紹介

小学生から吹奏楽を続けてきた筆者ですので、当然、友人たちも吹奏楽部経験者が多くいます。

友人たちと話す中で

「そういえば、なぜあなたはこの楽器を選んだの?」

という話になることがあります。

そこで、これまでに聞いたエピソードの中で、独特だったり、おもしろいなぁと感じたりした「楽器を選ぶにあたっての様々な選択基準」をご紹介したいと思います。

【エピソード①】

Aさん:パート練習などで多くの先輩達に囲まれて練習することは、なんとなく圧を感じてしまい苦手意識があったので、先輩と一対一で教えてもらえる楽器を選ぼうと思った。

Aさんが選んだ楽器は、コントラバス

【エピソード②】

Bさん:早く先輩と仲良くなりたい。できれるだけ多くの先輩と仲良くなって、先輩にかわいがってもらえるポジションを手に入れたい!

Bさんが選んだ楽器は、クラリネット。

クラリネットは、吹奏楽部に登場する楽器の中で、最もパート人数が多くなりがちです。必然的に、仲良くなれる先輩の人数も多くなりますよね^^

よきタイミングで、楽器を変えるのもアリ!

吹奏楽部は、一度決まった楽器を続けるイメージが強いかもしれませんが、全員がそういうわけではありません。

意外に思われるかもしれませんが、途中で楽器を変更するパターンもあるのです。

そのパターンを2種類、紹介します。

【パターン①】小学校→中学校、中学校→高校など、ステージが変わるタイミングで楽器へ変更

<例1>ホルン→クラリネット

中学校ではホルンを担当したけれど、メロディを多く吹ける楽器がやりたいと思い、高校では吹奏楽部でクラリネットへ担当を変更。

(↑これ、実は筆者の知人です。中学から高校へ進学した際、中学の知り合いが少ない高校へ進学したため、ほかの部員に「ホルンを吹いていた」ということを知られていない環境だったことで、変更する決心がついたそうです。)

<例2>サックス→オーボエ

小学校でサックスを担当。中学校へ上がった際、小学校では楽器自体が無かったオーボエという楽器を知り、サックスと同じ木管楽器&リード楽器という特徴から、オーボエに挑戦してみることに。

(↑これも、筆者の知人です。今ではオーボエの魅力にすっかり取り憑かれています。笑)

【パターン②】「特殊管」への変更

<例>クラリネット→バスクラリネット

「クラリネット」という楽器とよく似た名前で「アルトクラリネット」や「バスクラリネット」という名前の楽器があります。

譜面上、バスクラリネットの音が必須の場合、一般的なクラリネットパートの中から一人、バスクラリネット担当へ変わってもらうことになります。

事前にパートのメンバーへその依頼があり「変わってもいいよ」と申し出てくれる人がいればいいのですが、希望者がいない場合、適性などを考慮した上で、パートリーダーや顧問の先生が決定することもあります。

クラリネット以外にも、サックスであれば「バスサックス」、フルートであれば「アルトフルート」など、登場する機会は少ないですが、数多くの特殊管が存在します。

吹奏楽強豪校の場合などは、はじめから特殊管の専任担当(例:バスクラリネットの専任担当)がいることも多いです。

また、強豪校は、一般的な学校ではなかなかお目にかかれないような特殊管(例:コントラアルトクラリネットなど)を専任で吹いている人もいて、こんな楽器があるのか!!と驚かされることも…。

吹奏楽は、子どもから大人まで、人生において長く楽しめるものです。

ですので、その楽器が合わないと感じたり、別のものをやりたいという気持ちが高まったりした時は、担当楽器を変更するのも全然アリなのです。

(だからといって、あまりに適当に決めてしまうのは問題ですが…(^_^;)

長年吹奏楽に関わってきた筆者としては、あまり長く悩みすぎることなく、そのときの直感や、「これやってみたい!」という感覚を信じて決めてみてもいいのではないかな、と思います。

まとめ

この記事では、吹奏楽部に入部し、担当楽器を決める際のヒントになるような内容を紹介しましたが、いかがでしたか?

長年吹奏楽を続けてきた筆者として、楽器選びの際、これだけは忘れないで!というポイントをまとめておきますね。

最重要ポイントは、以下の2点です。

周りは気にせず、どんな理由でもいいので「自分自身の判断基準」で決めること。

あまり悩みすぎることなく、直感を大切にすること(万が一の時も、変更できるチャンスはある!)。

念のためお伝えしておきますが、どの楽器に決まったとしても、

「この楽器はハズレだ」

とかいうことは、絶対にありません。

このブログで何度も書いていますが、吹奏楽では、どの楽器も主役であり、誰が欠けてもダメです。

絶対に必要なので、その楽器は存在しているのです。

でも、せっかく吹奏楽部に入ったのなら、楽しく活動してもらいたいと思いますので、まずは「自分自身で」、やりたい楽器を見つけてみてください♩

この記事が、少しでもそのお手伝いができれば大変光栄です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 

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