吹奏楽部がつらい方へ。悩んでいませんか?一度、つらい理由を整理しませんか?【辛いのは人?楽器?それ以外?】

おすすめ練習法

全国の吹奏楽部員を応援するこのブログ「吹ブロ!」を書いている、夢緒と申します。

少しでも多くの方に、吹奏楽を知って欲しい

すでに継続中の方には、より楽しく吹奏楽を続けてもらいたい

という思いで、このブログを書いています。

吹奏楽部の世界は独特です。少し立ち止まって、つらい理由を整理してみませんか。

あなたは、吹奏楽部でつらい思いをしているから、このブログにたどり着いてくださったのですよね。

筆者は、吹奏楽部を小学生時代から長年経験してきました。

いわゆる強豪校といわれる学校で、コンクールに向けて練習した日々も、経験しました。

ですので、吹奏楽部がどんな世界なのかということや、吹奏楽部のいいところも、悪いところも、理解しているつもりです。

吹奏楽部に入った人が「つらい」と感じるような要素は何なのかも、リアルに想像できます。

今は家庭を持った都合もあり、今は演奏活動をお休みしている筆者ですが、吹奏楽の世界を離れて気づいたことがあります。

それは、吹奏楽部は学校内の組織とは思えないほど、非常に独特な世界だということです。

一度入ってしまうと、「吹奏楽部内での常識」にとらわれてしまいがちです。

例えば、

「一日でも練習を休んだらおしまい」

「練習後に自主練をしない人は、意識が低い」

などの、暗黙のルールのようなものが、多くの吹奏楽部では存在しているのです。

この記事では、そんな吹奏楽という特殊な世界で長年過ごしてきた筆者が、吹奏楽部で頑張っているみなさんが「つらい」と感じ、悩みやすいポイントを3つに分けてみました。

今つらいことがある方は、ずっと誰にも相談せずに悶々と悩み続けていると、そもそも何に悩んでいるのかが分からなくなり、部活そのものが嫌になってしまう可能性があります。

そうなる前に、この記事を読んで、自分自信の悩みを一度きちんと整理する機会にしてみませんか。

もし、あなたの悩みが3つの中に含まれていたり、内容的に近いものであれば、少しだけでも解決のお手伝いができるかもしれません。

また、吹奏楽部員がご家族にいるという方にこの記事を読んでいただくことで、部員たちがどんな環境で頑張っているのかを、具体的に知っていただく機会になると思っています。

この記事が、少しでも、吹奏楽部でつらい思いをしている人の気持ちの整理に役立てば、嬉しいです。

つらい理由①人間関係

気難しい年ごろの、女子多めの集団。誰もが一度は悩まされる。

社会人でも職場の人間関係で悩むのと同じように、部活内でも人間関係に悩まされますよね。

その中でも、中学校・高校時代の、女子の割合が高い吹奏楽部の人間関係は、会社とは比べ物にならないほど複雑で、何事もなく平和に過ごすことは至難の業だと思います。

筆者も、吹奏楽そのものは心から大好きで楽しかったと断言できますが、部活内の人間関係ではつらい思い出があります。

<例①>

親友だと思っていた仲間が、ある日を境に突然口をきいてくれなくなり、悩む。

なんとかして理由を探ると、本当にささいなことで「いつもニコニコしていたことが気にくわなかった」と。

<例②>

パート内で、ある日を境に無視されるようになり、パートミーティングの時間を知らされておらず、遅刻をして目立ってしまった。

きっかけは、パートリーダーの先輩に対して言ったささいな一言だったようだ

パートリーダーが、私以外のパート全員を味方につけてしまった。

こういったことが本当に、部活内で起きているんです。

先生の目が行き届かないパート練習、休みづらい環境

吹奏楽部は、部員全員で合奏をしているイメージが強いかもしれませんが、実際は、半分以上の時間をパート練習や個人練習に費やしています。

合奏では、先生が指揮台に立って指導をするのでトラブルは起こりにくいですが、パート練習では、パートごとに別の部屋や移動して練習するため、先生はつかず、部員たちだけで練習することになります。

この、先生の目がないパート練習の時間に、トラブルのきっかけになる出来事が起こりやすいといえます。

人間関係でゴタゴタがあったとしても、パート練習で合わせたものを、その後部員で合わせていくので、「パート練習だけ参加しない」という選択をすることは困難です。

辛いからといって部活を一度休んでしまうと、

・ますますパートのメンバーや部員との溝が深まるのではないか

・たまたま自分が休んだときに限って、重大なことが決定されているのではないか

・自分だけ大きな遅れをとるのではないか

というふうに考えてしまい、よほどのことがない限り、辛くても、たった一日さえ、練習を休もうとは考えられないのです。

解決策:先輩・後輩・同級生それぞれ接し方に気をつけて、トラブルを回避!

中高生は、ただでさえ気持ちが不安定になりがちな時期です。

いつもなら気にならない言葉でも、たまたま少しイライラしていた時に言われただけで、仲間はずれのきっかけになってしまうこともあります。

どんな発言がきっかけになるかなんて、本当に分からないものです。

また、吹奏楽部は、上下関係に厳しいところが多いです。

「下級生は常に謙虚な姿勢で、上級生は下級生の見本となる振る舞いをすること」

という雰囲気作りがされている部が多いのではないでしょうか。

そんな環境の中で、少しでもトラブルを避けるためには、先輩・後輩・同級生それぞれに対して、立場をわきまえた接し方をすることが大切です。

筆者が、長年の吹奏楽部での経験の中で、先輩・後輩・同級生との接し方を学んできて、たどり着いた結論を以下にまとめました。

・先輩に対しては、どんな人であっても立てること。

・後輩に対しては、どんな人にも笑顔で、優しく接すること。

・同級生に対しては、心の中で、しっかりとライバル意識を持つこと。

・誰に対しても、余計な発言をしないよう、発言前に一度冷静になってみること。

上記にまとめた先輩・後輩・同級生へのそれぞれの接し方のポイントについて、それぞれ詳細を解説すると長くなってしまいますので、別の記事で書きます。

現在執筆中ですので、今しばらくお待ちください。

<おまけ>楽器そのものが好きなら、簡単に辞めるのはもったいない!

人間関係が辛い場合でも、楽器演奏や合奏などの練習そのものが辛くないのであれば、ぜひ楽器を続けてもらいたいと、筆者は思います。

人間関係の改善が見込めなかったり、とても辛くて部活に行きたくないなら、学校内の部活動という形ではなく、お住まいのエリアにある市民楽団に入って楽器を続けるという方法もあります。

大人が多い市民楽団なので、人間関係が非常にさっぱりしていて(筆者の経験上、嫌がらせや仲間はずれなどはほとんどないと思います)、入団・退団は自由、欠席や遅刻などにも寛容です。

楽団の規定にもよりますが、社会人しか入団できないわけではなく、中学生以上、高校生以上もOKという楽団もあります。

ですので、気楽に参加しやすいと思います。

市民楽団は、自分の楽器を持っている場合は、より入団がしやすいですが、楽器によっては貸し出しがある場合もあります。

楽器を続ける選択肢の一つとして、考えていただいても良いかもしれません^^

つらい理由②練習時間が長い

拘束時間が長い→勉強との両立が難しく、生活にメリハリがつけにくい

吹奏楽部に入部して、多くの人が「入部後しばらくたってから」気付くことになる、吹奏楽部のつらさ。

それは

・吹奏楽部は練習時間が長く、部活だけで1日が終わってしまう

・生活が部活一色になり、他のこと(主に勉強)との両立が難しい

という点です。

これは筆者自身も、中学生時代に実際にぶち当たった経験があります。

コンクールに出場する場合は特に、練習が長時間になりやすい吹奏楽部。

平日はもちろん、土日も朝から夕方まで、お弁当持ちで部活があるという吹奏楽部も多いことでしょう。

ですが、実際に経験したことのない人からすると

「座って楽器を吹いているだけなのだから、そこまで疲れないのでは?」

と思うかもしれません。

実際、部活後は、身も心も本当にクタクタです。

長時間重たい楽器を持って、同じ姿勢で演奏するので肩が凝ります。

それに、周りの音を集中して聞き、自分がズレていないかを常に心配しながら演奏しているので、緊張している状態が続くことが多いです。

そして、先輩・後輩、先生に囲まれながら、長時間過ごさなければいけないので気疲れもあります。

こんな環境で、平日は放課後毎日、土日も長時間過ごすと考えると、疲れが溜まるのは当然です。

・部活後、塾へ行ってもすでにクタクタで身が入らない。

・帰宅してから机に向かうつもりでも、寝落ちしてしまう。

どうしても、こんな状態になりやすいです。

そして家族からは、家や塾での様子だけを見て

「勉強をおろそかにするなら、部活なんてやめろ」

「時間の使い方がなってない!」

と言われてしまうこともあります。

一日のうちの大半を部活に持っていかれることが多いため、勉強時間をきちんととろうとすると、非常に限られた時間から捻出しなくてはいけなくなります。

勉強だけでなく、本当にちょっとした、ホッとできる自分の時間や、気分転換に文房具を買いに行くような時間さえ取れない…

吹奏楽部での活動そのものは辛くなくても、そんな余裕のない毎日で、吹奏楽部に入ったばっかりにこんな毎日になるなんて…と、ネガティブになってしまう人もいるのではないでしょうか。

解決策:家族に辛さを理解してもらおう。両立できるよう、支援してもらおう。

コンクールに向けて練習をしている吹奏楽部の場合は、顧問の先生の方針や、部の方針が大きく変わらない限り、今後、練習時間が極端に短くなるという可能性は低いです。

ですので、両立させるために「自分だけ練習時間を短くする」という解決方法は、現実的とはいえません。

(高校では、大学受験のために「休部」ができる制度がある学校もあるようですので、先輩や先生に聞いてみてくださいね^^)

そこで、まずは、改善に向けてこの辛い状況をご家族と共有していただきたいと思っています。

吹奏楽の世界で長年過ごしてきた筆者は、

「吹奏楽部が、勉強との両立が大変な部活だ」ということが、意外とあまり知られていない

というふうに感じているのです。

あなたが言わないと、ご家族は、吹奏楽部がこんなに大変な部活だということをまったく知らないままになっている可能性があります。

伝える時のポイントは、

・自分一人で、根性で何とかなる問題ではないこと

・勉強(部活以外の頑張りたいこと)をサボろうとしているわけではないこと

この2点を伝えることだと思います。

理解が得られたら、次のステップとして、ご家族も巻き込んで吹奏楽部の活動と両立させたい活動(勉強など)がきちんと成り立つよう、一緒に生活スタイルを考えてもらいましょう。

部活と勉強だけでなく、楽しみになるような予定もぜひ組み込みましょう^^

例として、筆者がもし考えるなら、こんなふうにルールを考えるかな…という内容を挙げておきます。

<例>

①生活の中のスキマ時間を見つけ、そのスキマ時間にやることを決める

(それを決めておくだけでも、「この時間、何をしよう…」と考える時間をカットできます)

毎回定期テストやコンクールなど大きなイベントが終わったら、好きなものを思いっきり食べられるお店に連れて行ってもらう

(吹奏楽部は、練習がなく「丸一日休み」という日はほとんどない、という部も多いでしょう…。でも、夕食の時間だけなら、お楽しみイベントも可能ではないでしょうか?)

こんなことを偉そうに書いている筆者ですが、筆者自身は残念ながら、部活と勉強の両立に苦しんでいた時、家族がその辛さを理解してくれず、とても悔しい思いをしました。

家族の理解や応援があるだけでも、気持ちに余裕が持てますし、前向きな気持ちになれます。

吹奏楽部の活動そのものが辛くないのであれば、ぜひ、周りの人たちと一緒になって、部活も勉強も頑張れる環境を作っていってもらいたいと思っています。

つらい理由③自分だけが下手に感じる

楽しく合奏しているだけではない。一人一人の技量が問われる場面も多い。

吹奏楽部は、部員全員で一つの音楽を作り上げていくために、日々練習をしています。

合奏は、自分自身が曲の一部を作り上げている感覚を得ることができるので、自分の存在をポジティブに捉えられ、生き生きとした気持ちで、楽しい時間を過ごすことができるものです。

まさに、吹奏楽の醍醐味ですね。

「合奏」と聞くと、

「みんなで吹くわけだし、それぞれが7割くらい出来ていればOKでしょ?」

と思われがちですが、違うのです…。

一人一人がきちんと楽譜通りに表現し、指揮者の指示に従って演奏しないと、きれいなハーモニーも、ピシッと揃ったリズムも、美しく表現することはできません。

みんなが適当に吹いてしまうと、モヤモヤ~っとした、しまりのない演奏になってしまいます。

ですので、吹奏楽部は全体のまとまりも必要ですが、それ以上に、一人一人の技術力が求められるものなのです。

この点が、表題の「自分だけが下手に感じる」という内容に関わってきます。

一人ずつ吹かされる場面も多く、自信をなくしてしまうことも。

一人一人がきちんと演奏できているかを、指揮者である顧問の先生は、頻繁にチェックをします。

例えば、先生が

「この曲の1小節目から10小節目までを、一人ずつ吹いて」

などと指示し、全部員の前で一人で吹かなければならない場面が必ず出てきます。

このとき、普段、先輩の陰に隠れて吹いている部員は、すぐにごまかしていることがバレてしまいます。

決してサボろうとか、適当に吹けばいいや…という甘い考えを持っている人ではなく、日頃からまじめに練習している人でも、いざ人前で一人で吹くと

「私って、意外と吹けていないんだ…」

「先輩やあの子は、あんなにうまく吹いているのに自分は…」

と、現実を突きつけられることになります。

この、人前で演奏する場面というのは、事前に部員に告知されていることもありますが、その日に突然先生の指示により行われることもあります。

コンクール前は、そういった場面が増えてきて、よりシビアになってきます。

どうしても他人の演奏と比較する場面が増えるため、

・練習をサボっているわけじゃないのに、周りと比べて下手に感じる機会が増えてしまう…

・同じように練習しているはずなのに、上達の差が開いてしまう…

こんなふうに感じて、次第に、自分の居場所がないような感覚になってしまう人もいます。

解決策:何か一つでも、得意な部分を作ろうと努力しよう!

練習をサボったり、不真面目なわけではないのに、

・他の人より下手だから、コンクールメンバーになれなかった…

・自分だけがすごく下手な気がして、つらい…

といって自信をなくしてしまっている人に、おすすめの考え方をお伝えします。

それは

チューニングを合わせること、正確なリズムで吹くこと、音色を磨くこと…

などなど、楽器演奏に関するどんな技術でもいいので

「これだけは得意」

というものを見つけ、育ててみる

という考え方です。

急に、上手な先輩たちのようにはなれません。

でも、ポイントを絞って磨いていくことで、少しずつ近づくことはできます。

上手な人は、チューニングも、音色も、リズム感も、どれもバランスよく身についている状態です。

上手な人に近づくためには、極めたいもの・極められそうな技術を、ぜひ見つけてみてほしいのです。

毎回「得意な分野を見つけてみよう」と思いながら吹くだけでも、何も考えず漫然と吹くのとでは、1年経てば全然違ってきます。

日頃の練習で、先輩や先生から、褒められた点はありませんか?

または、日頃の練習の中で、自分自身の感覚として、これは人よりうまくできるかも!と思える点はありませんか?

本当にちょっとしたことでいいので、そういう部分がないか、思い出したり、見つけたりしてみましょう^^

その部分を磨くことで、少しずつ自信がついてきたら、こっちのものです!

・Aさん、難しい運指は苦手そうだけど、音色は本当に綺麗だな。

・Bくん、チューニングは毎回すぐ合わせられている。耳が良いな~。

こんなふうに、周りや先生が気付いてくれて、部員から「あなたの強み」として認識されます。

すると、自信がついてきて、もっと練習を頑張ってみよう!と思えるようになります。

そんな中で練習を続けていると、不思議なことに、あなたの得意ではなかった分野も含めて、どんどん得意なことが広がっていく感覚が出てきます。

もし、

「私には得意な分野なんて、何もない…」

と思ってしまっている方は、自分自身の得意分野を探すのではなく、

「この人みたいな演奏ができるようになりたい!」

と思える人を決めて、マネをするというのも、良い方法です。

その人の演奏の、どんなところが魅力的ですか?

音色がきれいなところ?

譜面通り正確に表現できるところ?

表現力が豊かなところ?

その、魅力的だと感じる部分を、自分も同じように吹けるようにするために、その人の演奏をよく聴いて、マネをしてみましょう。

楽器演奏の技術は、いろいろな要素が合わさっているので、細かく分解して考えてみる方法、おすすめです^^

まとめ

今回の記事では、吹奏楽部が「つらい」と感じるポイントを、経験者の目線で種類分けしてみました。

また、種類分けをしたそれぞれの「つらいこと」に対して、辛さをやわらげたり、解決に向けて進んでいくための方法・考え方を解説してみました。

吹奏楽部員は、本当に忙しく、ゆっくり一人で休んだり、ボーッと考えるような時間をとることも難しいほどです。

日頃の忙しさに押しつぶされて、辛いことがあった時に、何が辛いのかを整理して考える時間をとることも難しいのではないでしょうか。

忙しいからこそ、この記事に出会ってくださったあなたには、一度立ち止まってつらい原因になっているものは何か、考えてみてほしいと思っています。

今回の記事で紹介した吹奏楽部の悩みの原因・解決策を簡単にまとめると、こんな感じです。

①つらい原因を探ってみる

→練習そのもの? 人間関係? 部活と勉強の両立?

②解決するために何ができるか考えてみる

→つらいけど、楽器は続けたい?(部活ではなく、市民楽団に入って続ける?)

→勉強と両立できるようになれば、解決する?

→技術力が不安?練習方法や考え方を変えてみれば解決に向かうかも

吹奏楽部で活動している間、一度も、何の悩みも抱えることなく過ごせる人は、ほとんどいないと思います。

それくらい、吹奏楽部の世界はとても複雑で、過ごすだけでも大変な世界です。

そんな世界に入ることを自ら選び、日々頑張っているあなたは、それだけでとても立派だと思います。

辛い時に、辛いという感情に蓋をしたまま頑張りすぎて、心や体が元に戻れなくなってしまったら、あなたの人生そのものまで変わってしまいます。

辛いことを認識することは、恥ずかしいことではありません。

あなたは、吹奏楽の世界だけに居続ける必要はありません。

この記事が、辛いと感じている方の心の整理や、辛いことを解決するきっかけになることができれば、幸いです。

楽しく吹奏楽を続けられる人が、少しでも増えますように。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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